空飛ぶタイヤと東電
久しぶりにスカッとする本を読んだ。
池井戸 潤さんの「空飛ぶタイヤ」。
どうしてもハードカバーを買う気になれず、文庫本のこの本を選んだ。
走行中のトラックのタイヤが突然外れ、それに当たった主婦が死亡。
トラックを走らせていた中小企業の赤松運送は、大変な事態に。
しかし、実は原因はトラックメーカの部品だった・・と「三菱のリコール隠し」事件がモデルになっている。
本でも同じようにメーカー側は「整備不良」の一点張り。
赤松運送は得意先を失い、資金繰りも厳しくなって倒産の危機に直面する。
そんな状況下で、社長の赤松さんは社員と自らの信念を信じ、戦いを挑む。
それにしても、メーカ側の「エリート意識」「ぬるま湯体質」「危機感の無さ」そして「欺瞞」にムカムカ腹が立ってくる。
一回、地に落ちた信用を取り戻すのは、至難の業だ。
私は疑い深い性格なので、「雪印」にしても「三菱自動車」にしても悪質な事件を起こした会社の製品は信用できず、事件以降は全く購入していない。
決して大きな会社を批判しているわけではなく、「ぬるま湯」体質の会社は少々のことでは変われないのでは?と思う。
最近、それに近いと思うのが東京電力。
この会社、一体なんだんろう?「原価計算で過大申告」や、「難解な損害賠償の手続き」のニュース。
震災後、何か改善するのかと少しは期待したが、出てくるニュースはこんなのばかり。
この会社は、本当にどこを向いているんだろう。そんな会社に「公的資金、最低1.2兆円」。
税金を入れて救う価値があるようには見えない。
一回、解散させて、このフザけた体質を一掃するのも手ではないだろうか。